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品質管理の窓
2017.10.30
腐敗と食中毒
腐敗は食中毒と関係がある?
食中毒にならないために、食品の臭いや味に気を付け、腐敗臭や酸っぱい味がしなければ大丈夫と思っている方もいらっしゃると思いますが、食品の腐敗と、食中毒の原因とは異なります。
「腐敗」は腐敗菌が食品の成分を分解し、食品の外観や味、臭いなどが変化し、食べられなくなる状態です(食品が糸を引いたり、ネトッとしたり、嫌な臭いがするなど)。
ただ微生物の働きによる変化が、人間にとって好ましい場合は「発酵」とよばれます(ヨーグルトやアルコールなど)。
それに対して「食中毒」は、食品に食中毒菌がついていて、それを食べることによって発症するもので、食中毒菌が増えていても、臭いや味に変化がないことが多いのです。さらにO157、サルモネラ、カンピロバクターなど、少量の菌数でも発症するものもあり、外見では判断できません。見た目、味、臭いだけで食べられるかどうかを判断しないようにしましょう。刺身やサラダ、惣菜などそのまま食べる食品は品温管理をしっかりとして、早く食べきることが必要です。
鮮度がよいなら大丈夫?
O157、サルモネラ、カンピロバクターのように少量の菌で発症する食中毒では、菌がついていること自体が問題です。まな板や器具から汚染した場合、食中毒の危険性があります。「鮮度がいいから大丈夫!」は必ずしも正しくありません。
(参考:コープ東海 おいしくって、安全なおはなし)